天平の甍
2011年 05月 04日
Panasonic DMC-GF1, LUMIX 20mm F1.7 唐招提寺 金堂
井上靖の『天平の甍』を読んだのは
一体いつの頃だっただろう
当時最先端の中国・唐に
憧れを抱き
遣唐使として渡っていった学僧たち
今でいうところの国費留学生とでもいうところか
薬師寺が学問寺であったのに対して
唐招提寺は唐から渡来した鑑真が
その晩年を過ごした寺として知られる
『天平の甍』は
その辺のエピソードについて
詳しく触れているのだ
中国茶好きの人間としては
仏教と茶が深く結びついていたことを考えると
この唐招提寺にも何らかの形で
茶が伝来してはいなかったかと
あらぬ想像に駆られる
でも、まあそれはそれとして
僕にとっての唐招提寺は
東山魁夷の障壁画が展示された場所
とでもいおうか
あの群青色の色彩に染まった襖絵は
郷愁に似た懐かしさを覚える
ただ、今回はじっくりと見て回る気力もなく
薬師寺の玄奘三蔵院伽藍で見た
平山郁夫の「大唐西域壁画」でおなか一杯
東山魁夷は、一人の時に
時間を気にせずにずっと眺めていたい
そんな壁画なのだ
蓮が咲くころ
この蓮をじっくりと眺めなるために
またこの寺には来たいなと思う
by darjeeling_days
| 2011-05-04 22:20
| travel
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