茅場橋のたもとで、父のことを思う
2017年 01月 17日
茅場橋を蛎殻町の方に越えてすぐ右側に
小さな公園があって
そこに何本かの梅の木が植えられている。
毎日ランチの度に通っていたのに
今日はなんだか明るい感じだと思ったら
紅白の梅の花が咲き始めていたのだった。
その昔このあたりには
親戚が住んでいて
父の家は深川にあったというのだから
僕のルーツ的にはかかわりの強い地域なのだろう。
でも、父からは一度もこのあたりの話を
彼の口から直接聞いたことなかった。
考えてみると
僕はほとんど彼のことを知らない。
随分長い間嫌っていたからなあ。
別に仲たがいして口も利かなかった
そんな状態であったわけではない。
僕が一方的に彼の生き方を否定していただけ。
末っ子で甘えん坊でマザコンで
そのくせプライドだけは高いのに
自分の道を切り開こうとしなかった人。
常に反面教師としてあった彼を
だから僕は知ろうとしなかったのだ。
常に彼のようにはなるまいと思い
息子にも彼のような父親の姿は見せたくないと思い
いままでやってきた。
いなくなって10年。
今更ながらこんな公園で
梅の花を見ながら
そんなことを考えるとは思わなかった。
もう少し暖かくなったら
彼が若いころを過ごした町を
ブラブラとカメラを持って散歩してみよう。
少しは彼のことが分かるかもしれない。
そんなことを思った。
by darjeeling_days
| 2017-01-17 12:10
| life:生活一般
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