斑鳩の白い道の上で
2011年 05月 04日
Panasonic DMC-GF1, LUMIX 14mm F2.5 法隆寺金堂・五重の塔
中学高校時代
聖徳太子に傾倒していた
質実剛健な美男子であり
かつ
悲劇の人聖徳太子
そんなイメージがあった
山岸涼子の『日出づる処の天子』で
そのイメージは多少変わったが
悲劇の王子の印象は一層強くなった
まあ、このイメージは
僕の勝手なイメージであり
大奥のように奥さんを沢山養った聖徳太子に
本当はそんなイメージはないのかもしれない
もちろん毒殺説は信憑性が強く
曽我一族との血縁関係を含め
当時の政治に大いに利用された人ではあったのだろう
その聖徳太子所縁の法隆寺へ
現存する木造建築では世界最古といわれる
金堂・五重塔の佇まいは
何度見ても
いいなと思う
そして展示されている百済観音の
まさに日本人とは異なる顔つきを見るにつけ
当時の日本がアジアの後進国であったことを
痛感するのだ
そして夢殿へ
その昔上原和著の『斑鳩の白い道のうえに』という
聖徳太子論を読んで以来
聖徳太子のイメージは
真の通った結構カッコウイイ男
でも、夢殿で出会った
聖徳太子を写したという「救世観音」は
どちらかというと胸板は薄く柳腰風の仏様
聖徳太子は
毎朝居住していた東伽藍(斑鳩宮)から
馬に乗って飛鳥まで往復4時間を通勤に費やした
質実剛健な男子というイメージだったのだ
すでに聖徳太子の時代から幾年月をへた今
実際の聖徳太子がどんな風貌の人物だったかということには
そんなに興味はなくて
むしろ、彼がこの夢殿に籠り
なにを思惟したか
そんなことの方がはるかに興味深いわけで
まあ、夢殿のような書斎がもちたいものだと
さらに罰当たりなことをつらつらと
斑鳩の白い道の上で
考えたりもした法隆寺訪問であった
by darjeeling_days
| 2011-05-04 22:14
| travel
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