比叡山延暦寺

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月曜日に仕事が京都で入ったので、いつものように少し早めに京都に出かけて、せっかくだから京都紅葉撮影をすることにした。

しかし、この時期宿はどこも混んでいて、珍しく旅行社に頼んでキャンセル待ち。幸い、京都ロイヤルホテル&スパが連泊で取れたので、初めてのお泊りなのである。

さて、朝早い時間の混んだ新幹線で京都入り。そのまま東福寺経由で京阪出町柳まで向かったのだが、東福寺の混雑はすごかった。まだ一度も東福寺の紅葉は見たことないので、一度見てみたいとは思うものの、この混雑では、二の足を踏む(笑)

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しかも、出町柳の駅に着いたら、京阪の改札から地下道を少し叡山電鉄方面に歩いたに行列の最後尾が出来ており、どうやら貴船、鞍馬方面の電車のホーム入場の列だったらしい。幸い僕は八瀬方面なので、すんなりと入れてもらえたけれど、電車乗るまでにあれはゆうに40分ぐらいかかったのではないか?

叡山電鉄は昨年の詩仙堂に引き続き二度目。一両だけのなんとものどかなローカル線。そういえば京産大の学会に行ったときにも乗ったので、三度目だったか。

八瀬までは意外と短時間で到着。しかし、この短時間のうちに結構な田舎に連れてこられたという感じで、八瀬駅を一歩出ると、高瀬川の流れの両脇には綺麗なもみじが連なり、ほのぼのとした雰囲気だった。

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ここからケーブルカーに乗り換えて比叡山へ。

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叡山ケーブルカーは大正時代に創業した歴史の古いケーブルカーだそうで、しかもその勾配は日本一なのだとか。ケーブルカーも満員で、景色がよく見られなかったが、登るにつれ京都市街が一望できる。しかも途中紅葉のトンネルがあって、なかなか豪華な感じだった。

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ケーブルカーの山腹駅で、さらにロープウェイに乗り換える。昔ながらの大きめのカーゴは、8分ほどで山頂駅まで連れて行ってくれるのだが、これもなんとなくレトロな感じで、嬉しくなってしまうような乗り物だった。

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山頂駅を降りるとさすがにぐっと気温が下がる。山の山頂だけあって、巨大なアンテナ群が目の前にそびえるが、その脇には、ガーデンミュージアム比叡という施設があって、季節が合えば、綺麗な花がいろいろと楽しめるらしい。残念ながら、この季節はもう何もなくて、立ち寄ることはしなかった。ただ、延暦寺ではあまり食べるものがないので、ここで腹ごしらえをしておくのだったと、ちょっとだけ後から後悔(笑)

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比叡山山頂駅からは、本当は延暦寺まで歩けるのだが、今回はハイキングではなくて撮影メインだから、途中綺麗なもみじを見ながら少しだけ歩いてバス停に行く。バス停のわきの売店でとうもろこしと以下を焼いていて、いい匂いが漂っていた。

ここまで来ると反対側に綺麗な琵琶湖の展望が開ける。天気が良かったので、青く霞む琵琶湖が綺麗に見えた。琵琶湖に面した山腹に寺院が建立されているのは、京都を見下ろさないための配慮だったのだろうか?

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ここでバスに乗って延暦寺バスセンターへ。ここが延暦寺のいわゆる正門の前ということになる。ここで拝観料を支払って、延暦寺へ。

さすが名だたる名刹だけあって、延暦寺は大きい。案内図を見ても、どこに何があるのかわからないぐらい、琵琶湖に面した比叡山の山腹に寺院が点在している。

以前、一度日吉茶園を見に比叡山を山越えしたことがあったが、延暦寺は初めての訪問だった。とにかく山の山腹だから坂と階段が多いこと(笑)

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国宝殿の横を抜け、まずは大講堂へ。大講堂自体は、それほど珍しいという感じの無い、普通の御堂。そこから少しだけ紅葉(赤というより黄色の葉が多かった)を撮りに戒壇院をぶらぶらする。戒壇院は古めかしい由緒ありそうな建物なのだが、残念ながら由来などは書かれていなかった。ここの御堂と黄葉のマッチングは結構いい感じだった。

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そのあと、一隅会館の下にある蕎麦屋でランチ。結構混んでいて、行列ができていた。ここでは、比叡山蕎麦をオーダー。比叡山蕎麦というから、なにか特別な内容なのかと思ったが、山菜たぬき蕎麦だった。案外おいしい蕎麦だった。

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そういえば、たぬきって、関西と関東はイメージがちがうのだろうか?関東は上げが乗ってるか天かすがのっているかで、きつねとたぬきの区分をするが、関西はきつねはうどん、たぬきは蕎麦なのだとか。ではたぬきうどんはないのか?きつね蕎麦はないのか?なんとも不思議な概念である(笑)

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ちょっと寒かったので、暖かな蕎麦を食べ、延暦寺の本堂に当たる「根本中堂」へ。この建物、相当デカい。延暦寺は三塔(東塔、西塔、横川にそれぞれ中心になる仏堂がある)があるが、この東塔の根本中堂が最大の仏堂だそうで、そう本堂なのだとか。

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御本尊は薬師如来。へー、御薬師様なのか。ちょっとイメージが違ったなあ。延暦寺というと、とても軍事行動に走りやすい宗教集団だったはずだから、もっと違った仏様を祭ってあるのかと思ったけれど、温和な薬師如来とは。

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しかし、この本堂はどことなく京都御所の本宮殿の形を髣髴とさせるような雰囲気のある古い仏堂だった。中は仏様が鎮座している部分が一段低い土間になっていて、上から拝む仕組み。こういう御堂は初めてだった。

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根本中堂を出ると、正面の急な階段を上った上に、文殊楼というのがあって、いわゆる延暦寺の山門にあたる。慈覚大師が建立したらしいが、江戸時代になって再建されたのだとか。それでも古びた建物だったので、なかなか趣があった。この壁に絵馬が掛けられていたが、寺院で絵馬とは珍しいな。

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その後、反対側の阿弥陀堂方面へ足を延ばす。山の山腹の寺院なので、坂や階段がいたるところにあって、結構なハイキング気分になる。阿弥陀堂へも緩やかな坂道と長い階段で息が上がる(笑)

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阿弥陀堂は新しい御堂。なんとなく薬師寺を思い浮かべるような色合いの仏堂だった。

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水琴窟があり、そのまえに綺麗なムラサキシキブの実が成っていた。

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そしてその左隣に法華総持院東塔が建っている。最澄が日本全国6か所に宝塔を立てて日本を守る計画を立てた、その中心となる塔がこの塔なのだとか。建物自体は新しく再興されたが、大日如来が祭られているとのことで、なんかこっちが本堂的な位置づけではないかと思うような伝説的な話だなと思った。

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残念ながら延暦寺の紅葉は、そろそろ終わりといった感じで、綺麗なもみじ葉が見られなかったが、大木の紅葉や黄葉とのコントラストがかなり見ごたえがあったので、これはこれで満足だった。

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帰りは再びバスで山頂まで戻り、ロープウェイ、ケーブルカーと乗り継ぎ、来た道を引き返した。八瀬の紅葉が結構きれいだったので、叡山電鉄から京阪で三条まで戻る前に結構な枚数の紅葉を撮ったのは言うまでもない。

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いやはや久しぶりの山歩きだったので、撮影というよりも軽い修行という感じで、歩いたなと思う一日だった。
by darjeeling_days | 2013-11-23 23:35 | travel:旅 | Comments(0)

美味しいものを食べて、旅して、写真を撮って、本を読む。そんな日常の極上の楽しみを切り出した、至極個人的なブログです。https://www.tearecipe.net/


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