吉田神社

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吉田神社といえば、節分の神社として知られる。
『鴨川ホルモー』の読者としては裸踊りをする神社なのだが、
普通の神社とはなんとなく一線を画する面白い神社だ。

もともと清和天皇の時代、 貞観元年4月(西暦859年)に
中納言 藤原山蔭が京の都の鎮守神として
吉田山に勧請し創建されたという。

奈良の春日大社を召喚したというので、
祀られている神も全く一緒。

主祭神は4柱
第一殿が健御賀豆知命(たけみかづちのみこと)
第二殿が伊波比主命(いはいぬしのみこと)
第三殿が天之子八根命(あめのこやねのみこと)
第四殿が比売神(ひめがみ)

健御賀豆知命といえば、国譲りの際に
諏訪の神タケミナカタをやっつけた天津神
鹿島神宮がとっても有名だが
吉田神社が健御賀豆知命とは知らなかった。

経津主神も国譲りの神
健御賀豆知命と同一視されている。

天之子八根命は、天児屋命であり、
天照が岩屋に閉じこもった際に鏡を差し出した神。
中臣鎌足を祖とする藤原氏の氏神として信仰された。

天之子八根命の妻の
天美津玉照比売命(あめのみつたまてるひめのみこと)

まあ、要するにだ、八坂さんがどんと鎮座し
北には下賀茂上賀茂が鎮座する中で
ここに春日大社の系列が鎮座している図というのも
なんだかシュールといえばシュールなのかもしれない。

そもそも春日大社がどうしてこの4神なのか
僕的には謎が深いのだが、
藤原の血筋が濃区ここには残っているのだけは
分かった気がする。

その後、神職 吉田兼倶が吉田神道を創設してからは、
神道界に絶大なる権威を得て隆盛を極めた社となったらしい。

それにしても八百万の神を集めた斎場所 大元宮という
宮代の存在は特異なものだと思う。

天神地祇八百萬神(あまつかみくにつかみやおよろづのかみ)
 東神明社   天照皇大神
 西神明社   豊宇氣比売神
 東西諸神社  式内神3132座
とされているが、なによりも始まりの神(虚無大元尊神)を中心に祀り
まさに宗教的色彩の濃い宇宙軸を現す宮になっているのが面白い。
日本の神道が、虚無大元尊神をというのも、なんだか興味深いものがある。

ちなみに、この吉田神社には、菓子の祖や飲食の神をまつる神社もあって、
そういう意味ではなんでもありの
まさに日本的全方向享受傾向の強い神社といえるのかもしれない。

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菓祖神社

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斎場所 大元宮

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by darjeeling_days | 2017-06-05 12:10 | shrine:神社・稲荷神社 | Comments(0)

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