穀雨 初侯「葭始生 (あしはじめてしょうず)」
2021年 04月 20日
今日から二十四節気の「穀雨(こくう)」だ。
やっぱり穀雨もお茶に関係している言葉が僕の頭に浮かぶ。
この時期は、穀物に実りをもたらす雨が
しっとりと降りそそぐ頃ということで、穀雨と呼ばれる。
中国では穀雨前までの茶は「雨前茶」と呼ばれ、「明前茶」の次に珍重される。
まあ、個人的には穀雨を挟んで摘まれる茶の方が
メリハリがあって味のコクが楽しめて好きなのだけれど。
日本でもそろそろ茶摘みが始まる時期で
お茶農家や、苗代を仕込む米農家にとって
雨が大地をうつおしてくれる大事な時季なわけだ。
春の柔らかな雨に大地は潤い、
新芽や若葉はぐんぐん育ってくる。
まさに若葉萌える新緑の季節というこの時期、
一時の雨が降って、木々の緑も一層色鮮やかになる。
七十二候は第十六候の
「葭始生 (あしはじめてしょうず)」に代わる。
野山に新緑が萌えるだけではなく、
水辺では、葭 (あし) も芽を吹きはじめる季節ということ。
しかし、葭って実際にみたことないなあ。
Wikiによると、「ヨシまたはアシ(葦、芦、蘆、葭、学名: Phragmites australis)は、
イネ科ヨシ属の多年草。河川及び湖沼の水際に背の高い群落を形成する。」と書かれ、
稲のような植物の絵が掲載されている。
この手の植物が生える地区が生活圏にないからか。
多摩川の河原とかに行くとみることが出来るのかもしれない。
現代では、葭は「あし」ではなく「よし」と呼ばれる。
これは、「葭(あし)」=「悪(あ)し」と読めるため、
「あし」を転じて「善(よ)し」とも読まれようになったのだという。
こういう伝統って面白いなあ。
日本の在来植物のようで、
『日本書紀』にも「豊葦原千五百秋瑞穂国」とか
「葦原中国」が登場するが、
平安時代までは「アシ」と呼ばれていた。
律令が整備され始めると
人名や土地の名前に縁起のよい漢字2字を用いる
「好字」が一般化したことから、
「アシ」も「悪し」に転じたという。
ちなみに人形町に1617年にできた吉原は、
当時は「葦原」だったが、
同じ理由で「吉原」になったという。
日本独自の言霊思想に基づく忌み言葉というのは、
なんともおもしろいものだ。
茅場町の茅も葦原の葦も
いまは昔のお話しということなわけだ。
by darjeeling_days
| 2021-04-20 15:00
| calendar:暦・歳時記
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