いまさらながら、辻仁成が面白い。

いまさらながら、辻仁成が面白い。_d0227799_13425043.jpg
今年になってTwitterで辻仁成
フランスのCOVID-19のこと、息子のこと、料理のことなど
いろいろとつぶやいているのを知った。
さらに、彼がdesign storiesというサイトで
ほぼ毎日更新している日記も
今頃知った。

そして遅ればせながら
(というのも、去年彼はこれらの活動を通じ
Yahoo!検索大賞作家部門賞受賞を受賞しているのだという。)
かなり興味を持ったのだった。

辻仁成という作家については、
かなり早い段階で読み始めていた。
1990年に発表された『ピアニシモ』から始まり
2001年の『サヨナライツカ』まで。
年齢も近い作家だったから彼の書く小説には
結構感情移入もしたりした。

特に江國香織との共作である『愛と情熱の間に』(1999年)は
RossoもBluも読んだけれど、
なるほど、この物語を女性はこう解釈し、
男性はこんな風に希望をつなぐのだなと
とても面白く読んだのだった。
もちろん男である僕は辻仁成のBluに共感した。

しかし、2002年に中山美穂と結婚してからは
すっかり興味を失って
直近まで彼の名前をみてもふーんという感じだった。

実際、駒沢敏器の作品探しの過程で
『きらら』とか『現代詩手帖』などで
彼の名前をみかけてもあまり興味をひかれなかったのだった。
(意外と敏器と辻仁成はいろんな媒体で重なっている。
共通点などほとんど感じられないのだけれど、
その事実がとても面白い。)

しかし、少し前からtwitterの書き込みに興味を引かれ
それから彼の日記を読むようになった。
そこには思いがけない辻仁成の姿があった。
昔小説を書いていた頃の彼とはまるで違う印象の文章だった。

中山美穂と離婚し、一人でパリで高校生の息子を育てながら
日々生きている彼の姿をみて、
「父ちゃん、がんばっているんだな」と思った。

この本も、そんな彼をもう少し前から知りたくて
購入してみた。
もう一冊、息子との会話ができる食事のために
彼がいろいろと作ってきた料理のレシピを集めた
父ちゃんの料理教室』も買って読んでみたのだった。

意外と情けない姿をさらけ出しているのに
好感度が持てるという点は
彼の奢らない性格が幸いしているなのかもしれない。

なんとなく、どこかで自分との共通点があるのを感じて
共感を覚えるのかもしれない。
男ってそんなもの。
いがいと女々しい存在なのだ。

でも、頑張っている「父ちゃん」は
偉いのだなと、僕は思った。
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design stories
dancyu 辻仁成の”パリ・スープ”
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by darjeeling_days | 2021-08-15 10:25 | book:本 | Comments(0)

美味しいものを食べて、旅して、写真を撮って、本を読む。そんな日常の極上の楽しみを切り出した、至極個人的なブログです。https://www.tearecipe.net/


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