王德傳でアイス鉄観音
2021年 09月 22日
ランチタイムに銀座線に乗って一駅、コレド室町テラスに買い出しにいった。何を買ったのかは、この後でもう一つ記事を書くのでそちらで読んでもらうとして、コレド室町テラスに来たからには、2Fに上って誠品書店にはよらなければいけない。本、本屋好きの僕としては、ここができたのはとっても嬉しい。が、しかし、二階に上ったら、なんと猿田彦珈琲が閉店していたのは、ちょっとショックだった。
誠品書店では、ちょっと欲しかったいくつかの新書をみたり、最近発売になった雑誌を一通り見たり、台湾のガイドブックをみたり、一緒に並んでいた中国茶の本(池澤春菜さんの『はじめましての中国茶』のサイン本があった!10年前だったら、僕の『中国茶の本』永岡書店が隣になだんだかもしれないのになあ・・・(苦笑)。)をぱらぱらめくったり。ここにくると時間があっという間に過ぎてしまう。
中国茶の本を見て喉も乾いたので、同じフロアーの北側にある台湾茶専門店「王德傳」に寄って見ることにした。まだ僕が中国茶にどっぷりはまっていた頃なら、足繫く通っていただろうこの手の店は、最近はすっかりご無沙汰だ。その頃は日本中にあるほとんどの中国茶の店は知っていたはずだが、いまや昔の店はなくなり、新しい店がほどんどになった。そんな中国茶の店の中でも、さすがに台湾直営だけあって、ここは日本の店とは一線を画する雰囲気があった。2019年9月にお店がここにオープンしたのは、より台湾茶を広めるには良いことだ思ったものだ。
冬だったら確実に高山茶一択なのだけれど、店内を歩き回ってすっかり暑くなってしまったので、今日は「手作り炭火焙煎正叢鉄観音」のアイスを注文してみた。手作りというのが意味不明だが、要するに、「手摘みした茶葉を丁寧に茶葉に仕上げ、炭火で焙煎した台湾の正統派木柵鉄観音」とでも説明するのがいいかもしれない。僕は木柵鉄観音が大好きなのだが、もう何年も台北文山区の張協興茶行(ここの茶こそが木柵鉄観音だ!)へ行かれていないので、なかなかおいしい木柵鉄観音に出会えない。国内ではFomosa Tea Connectionのルミさんが最近は音信不通なので、なかなか日本でこれはという木柵に出会えないのだが、今日みたいにカジュアルにアイスで楽しむには、王德傳の木柵でも十分だろう。
王德傳はもともと清の同治元年(公元1862年)に台南で創業された老舗の茶荘だ。五代目オーナー王俊欽氏が2002に台北に進出し、従来の茶荘のイメージを一変するモダンな店舗を立ち上げた。現在は、中山北路に本店を営んでいて、僕も前回の台北旅行の際に、王俊欽氏とお話してきたが、レトロとモダンが融合したステキな空間と、真っ赤な茶缶が印象的だったのをよく覚えている。まあ、究極のお茶を求めに行くお店ではないけれど、それなりの、友人のためにお土産用にちょっと良い台湾茶を買って帰る店としては、おすすめできる店の中の一つだといえるだろう。
サーブしてくれた王德傳日本橋のスタッフは若い女性で、丁寧な台湾茶の説明をしてくれるのだが、まず、お茶請けの和菓子がだされた。台湾の菓子ではなく、なぜか桃、柿などを模した和菓子の生菓子だった。そしてアイス鉄観音は、グラスに入ってサーブされたのだが、見た目はもろビールだった。なんでわざわざ泡立てるのかは知らないけれど、たしかに見た目はフォトジェニックだ。泡立てる過程で茶がまろやかになるというのはあるのかもしれない。きちんと木柵鉄観音の味わいのするおいしいアイスティーだった。
王德傳日本橋で飲めるのは、基本は凍頂ウーロンや高山茶の工夫茶(小さな急須で飲むお茶)だが、ほかにもにウーロンベースアレンジティーとして、バブルティーやフルーツティー、そしてウーロンカクテルというのもメニューに載っていた。COVID-19蔓延中につきお店はすいていたのはラッキーだったが、猿田彦珈琲のように撤退することなく、是非とも長く継続してほしいものだ。
王德傳 日本橋店 (ワンダーチュアン)
住所:東京都中央区日本橋室町3-2-1 コレド室町テラス 2F
電話:03-6262-3995
営業:10:00~21:00
定休:コレド室町テラスに準じる
https://www.instagram.com/wangdechuan_tea_jp/?hl=ja
by darjeeling_days
| 2021-09-22 12:15
| tea:茶
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