おぎのやの峠の釜めし

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ランチは朝が遅かったので、新幹線の中でということで、軽井沢の駅前に出店しているおぎのやで”峠の釜めし”を買った。

峠の釜めしといえば、信越本線の横川駅で売られていた有名な駅弁だ。僕は物心ついた時から駅弁=峠の釜めし(時々高崎の”だるま弁当”だったこともあるけれど)であり、夏休みに母と信州に帰省するたびに、横川で碓氷峠を登るために機関車を増設する時間で、ホームに降りて駅弁を買いに行ったのをいまだに鮮明に覚えているのだった(Darjeeling Days Vol.2「Ⅱ. 最初の旅の記憶。」参照。。)。

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峠の釜めしは、かなり豪華な弁当で、鶏肉、栗、ウズラの卵、ゴボウ、紅ショウガ、シイタケ、たけのこなどが上にびっしりと乗っていて、下には醤油やみりんなどで味付けされたご飯が敷かれている。今でも当時と変わらない味わい(だと”脳”は記憶している)で、この独特の器と共に、なんとも懐かしさがこみあげてくるのだ。

調べてみると、この駅弁、昭和33年2月1日に信越線横川駅で発売開始されたというから、僕が3歳ぐらいで信州に帰省した際には、まだ発売から5年ぐらいしかたっていない、それなりに新しい弁当だったのだなと、今更ながらに思ったりする。姉貴とほぼ同じ年だ。駅に売りに来るおじさんがとてもやさしくて、一緒にビニールの器に入ったお茶(今ではすっかり見かけなくなった。)と共に、汽車の窓まで届けてくれたから、お弁当屋さんが大好きだった記憶がある。

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お弁当に大きな干し杏が入っているというのは、なかなか斬新で、この杏が僕は大好きだ。シイタケもこの手の弁当にしてはかなり大きい。ウズラの卵が大好きな家人にはウズラの卵を奪われるが、その代わりに杏を奪うという争奪合戦が繰り広げられる(笑)。

杏といえば上田、栗といえば小布施、鶏肉といえば信州黄金シャモ、たけのこやシイタケは信州ではあちこちで作っている。まさに、信州の食材を使った駅弁といえるのだろう。

そしてこのお弁当についてくる香の物(おしんこ)、独特の器に入っているのだけれど(昔は極薄く削った木で作られた器だった記憶が)、これまたお弁当にマッチして美味しいのだ。ゴボウ、茄子、小梅など5種類の漬物を詰め込んだおしんこになっていて、このうち、茄子の漬物が僕は大好きなのだ。

ちょうど、去年から日本橋高島屋本館地下の食品売り場の一角で峠の釜めしを買えるようになっていたので、そのうち買おうと思っていたのだけれど、本家信州で買える(横川ではないけれど)と、また趣がずいぶんと向上するものなのであった。新幹線居酒屋はできないけれど(飲めないからね)、新幹線食堂という感じで、1時間ちょっとの新幹線の旅を、峠の釜めしで大いに楽しんだのであった。

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峠の釜めし本舗 おぎのや
https://www.oginoya.co.jp/

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by darjeeling_days | 2022-05-08 13:30 | Japanese food:和食 | Comments(0)

美味しいものを食べて、旅して、写真を撮って、本を読む。そんな日常の極上の楽しみを切り出した、至極個人的なブログです。https://www.tearecipe.net/


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