源光庵の紅葉
2022年 11月 26日
今日メインの訪問先は、松野醤油からさらに坂を上った突き当り、「源光庵」だ。近隣には本阿弥光悦の草庵だった有名な光悦寺もあるけれど、今回は源光庵に的を絞る。ここは「そうだ、京都いこう」のポスターにもなった場所なので、それなりに人がいるだろうと覚悟してきたのだけれど、入口に行列ができているなんて言うことはなく、すんなり入場できた。
源光庵は「鷹峰⼭寶樹林源光庵」という曹洞宗の寺院。南北朝時代の貞和2年(1346年)、臨済宗⼤徳寺2代・徹翁国師によって開創された寺だ。この寺が近年有名なのは、あとから知ったのだが、本堂の改修の際に、天井に伏見城の木材が使われているが、これは慶⻑5年7⽉(1600年)徳川家康の忠⾂・⿃ 居彦右衛⾨元忠⼀党1800⼈が⽯⽥三成の軍 勢と交戦し討死、残る380余⼈が⾃刃して相 果てたときの遺構で、別名「血天井」と呼ばれている。
この「血天井」、なぜか、京都に複数ある。東山区の養源院をはじめ、左京区の宝泉院、右京区の天球院、宇治市の興聖寺など、京都の寺院に安置されたものが多い。一番怖いのは、東山区の養源院。以前ハイアット リージェンシー京都に泊まった際に、一晩中うなされ、エントランスがなんともよどんでいる(フィルターをかけたように感じて、そこにいたくなかった。)のを感じたのだけれど、それが養源院のせいだと後から聞いた時にはぞっとした。
この「血天井」、なぜか、京都に複数ある。東山区の養源院をはじめ、左京区の宝泉院、右京区の天球院、宇治市の興聖寺など、京都の寺院に安置されたものが多い。一番怖いのは、東山区の養源院。以前ハイアット リージェンシー京都に泊まった際に、一晩中うなされ、エントランスがなんともよどんでいる(フィルターをかけたように感じて、そこにいたくなかった。)のを感じたのだけれど、それが養源院のせいだと後から聞いた時にはぞっとした。
しかし、この源光庵では、そのようなことは全く感じなかった。むしろ、静かでいい感じの紅葉を堪能できたのだった。退蔵院よりももちろん人は多かったのだけれど、東山あたりの寺院とは比べ物にならないくらい静かだ。庭の木々も美しく紅葉していて、ここは来てよかったなと思えた、この旅一番の紅葉満喫スポットだった。
先にも書いたが、この寺の人気の所以は、「そうだ、京都いこう」のポスターになったこと。何度かポスターになっているらしいのだが、有名な丸い“悟りの窓”と、四角い“迷いの窓”をとりあげたもの。特にこのシーズンは、それぞれの窓からか真っ赤な美しい紅葉が眺めることができるだの。丸と四角の窓が並び、両方から同時に紅葉の光景が眺められるのだが、一つは悟りで、一つは迷い。切り取り方ひとつでこんなにも、同じ御光景で涌き上がる感情が違うとは・・・。とっても面白いなと思った(丸の窓は人だかりがしていたので、写真は断念。上のリンク(下線部分)から飛んでもらうとこんな感じというのがわかる。)。
ちょうど紅葉の盛り、今までは、高台寺、南禅寺、禅林寺(永観堂)、真正極楽寺 (真如堂)などの紅葉の名所を歩くことが多かったのだけれど、こうして今まで行ったことのない、しかもそれほど人が多くいるわけでもない寺院などで、こうしてのんびりと紅葉見学ができるなんて、やはり京都は懐が広いなと思ったのだった。
by darjeeling_days
| 2022-11-26 20:10
| temple:寺院
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